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友・・・逝く。

ご主人が訪ねてきて訃報を知りました。
実は朝お嬢様の姿をちらと見かけた時その姿にもしかしたらと。
彼女は7月末に入院していました。
ご主人からは「ここには戻ってこれないと思います」と聞かされていました。
でも元気になって戻って欲しいと。
この住まいに引っ越してきてからの付き合いです。
とても明るくて元気で利発そのもの、そんな印象の彼女
社交的でもあり私にとっては眩しい存在でした。
それなのに2人目を出産して数年後にくも膜下出血で緊急搬送されて
一か月間生死をさまよいjました。
若さにかけてみようと主治医は手術を決断しました。
その結果生命を救われました。
ただ後遺症は残りました。
最初は夫や子供たちのことも忘れてしまってそれを覚えてもらうことから
家族の闘いが始まりました。
やっと外に出られるようになってご主人が散歩に連れ出せるようになり
そのころから毎朝のベランダ越しの交流が始まりました。
毎朝ベランダでおしゃべりをするのが長い間の習慣になりました。
彼女は家族の協力と持ち前の明るさで少しずつ少しずつ回復していきました。
仕事をつづけながらずっとフォローし続けていたご主人。
子供達も母親が病に倒れ寂しい思いも多々あったことでしょう。
みんなで頑張っていました。
そんな家族をずっと応援していました。
後遺症はあったけれど天使のような心の持ち主になりました。
夫や子供たちのことを話すのが大好きでした。
自分が辛いとか苦しいという言葉は一度も聞きませんでした。
いつも誰かに感謝していました。
元気になって今までの分幸せになって欲しい・・・そう思っていたのに
一昨年のある日ご主人から実は・・・と聞かされて。
病気ってなんて理不尽なのかと悔しくてたまりませんでした。
こんなに頑張ってきたのに何故また病をと・・・
それでもいろいろなことに挑戦していました。
ご主人も散歩に連れ出したり住まいの行事にも一緒に参加したり
普通に過ごしていたのですがやはり病魔は進んでしまっていました。
ピンポーンと玄関に出てご主人の顔を見たとたん涙ぐんでしまわれました。
夫とたまたま訪問していた息子とともに家に伺いました。
とても健やかなお顔で眠っているようでした。
家が大好きだったのでどうしても一度自宅に連れ帰りたかったのだそうです。
翌日の葬儀は家族のみで行うとお聞きしていましたがご近所さんに声をかけ
数人で出席させてもらいました。
斎場に飾られた遺影を見て涙が止まりませんでした。
和尚さんのお話も心に響きぽろぽろと・・・
優や美、そして本人の名前を一字入れた戒名は彼女の人柄を偲ばせました。
お通夜の後みんなで彼女の思い出話が付きませんでした。
ずっと元気がなかったご主人も楽しそうに話されていました。
息子さんが「おやじはすっかり元気がなくなってしまった」と・・・
病気になった時、渡したお地蔵様が棺に乗っていました。
いつもそばに置いていたので持ってきましたとお嬢様に言われてまた涙でした。
ご主人の親友でいらっしゃるご夫婦からも宜しくとご挨拶を頂きました。
私も寂しくてたまりません。
昨日の夜はなかなか寝付けませんでした。
彼女のご冥福を心よりお祈りいたします 合掌




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